オリジナルタオルコラム

綿(コットン)について

綿についてお話しいたします。

近年では化学繊維等を使った繊維製品も多くなってきましたが、タオル作りには一般的に綿が使用されています。綿は洗い、漂白をすることによって吸水性・乾燥性に優れた素材となり、タオル作りには欠かせない素材となります。

 

綿花とは

アオイ科ゴシビウム属の亜熱帯植物です。

開花後2~3日で花がしぼみ、50~60日かけて実が膨らんだあと、蒴(サク)が内から弾けるようになり綿の繊維が膨らんでいきます。これがコットンボール(綿花)と呼ばれています。

 

綿の主な生産国はインド、中国、アメリカ、パキスタン、ブラジルです。

特にインド、中国、アメリカの3か国で綿の生産量の60%を占めています。

このほかに、オーストラリア、ウズベキスタン、トルコ、トルクメニスタン、ブリキナファソ、バングラデシュなどでも生産されています。

このように見ると、日本で紡績される綿のほとんどが海外の綿になっています。

 

綿生産国の各国の特徴

≪アメリカ綿≫

アメリカは世界3位の綿生産国になります。綿花輸出では世界1位になります。

40種類余りの品種を栽培しており、「綿花のデパート」と呼ばれています。

綿の品種の大部分はアプランド綿ですが、1990年後半からはスーピマ綿(超長綿)の生産も増えてきています。

主な生産地は、カリフォルニア州、アリゾナ州、テキサス州、ミシシッピ州、ニューメキシコ州などです。

≪インド綿≫

インドの栽培品種は、非紡績用のデシ綿から細い糸の紡績が可能なスピンまで、多岐にわたっています。また普通の品種に比べ気候風土への適応性があり、収穫量が多く品種面で優れているハイブリッド綿が盛んに栽培されています。

≪エジプト綿≫

エジプトで栽培されている綿はすべて超長綿と長繊維綿です。ギザと呼ばれる故障に2桁の数字が付けられ区別されます。1980年代終わりまでは超長綿のみでなく長繊維綿も日本に数多く輸入されていますが、その後、長繊維綿の輸入はアメリカのスーピマ綿に代わりましたが、日本ではエジプト綿は高級綿の代名詞になります。

≪中国綿≫

中国は世界2位の綿生産国です。品種と生産地域で揚子江以北から黄河流域を経て遼寧省に至る地域と、新疆ウイグル自治区に分けられています。生産の90%は揚子江・黄河流域で占めています。

いろいろな綿が栽培されていますが、地域による品質差があります。

≪オーストラリア綿≫

1980年代から綿花が盛んに栽培されるようになりました。

 

糸番手とタオルへの適用について

綿には太い糸から細い糸まで番手の数字によって分けられています。

この番手の数字が大きなって行けば細い糸、数字が小さくなって行けば太い糸になります。

一般的にバスタオル・フェイスタオル・ハンドタオル等に使用されている経糸、横糸の太さは、特殊なものを除き糸番手60~15番手前後になります。

 

【綿以外のタオル繊維】

タオル繊維には綿以外に天然繊維、植物繊維の麻、動物繊維の毛、絹、化学繊維では再生繊維のレーヨン、半合成繊維のアセテート、合成繊維のナイロン、テトロン等があります。

植物繊維は日本では「麻」という一文字でまとめられていますが、英語では、苧麻(ラミー)、亜麻(リネン)、大麻(ヘンプ)、黄麻(ジュート)等それぞれ違う呼び名があります。

動物繊維の毛といえばウールを想像しますが、ウールは羊毛だけに使われる名称で、他の柔毛繊維はヘアーと呼び区別化されています。

絹は蚕が生み出す絹糸で、光沢と肌触り、染色した時の発色性の良さなどが特徴です。

化学繊維は天然繊維を手本とし、様々な機能性や形状を人工的に作り出したものになります。

このようにタオルの生産にはいろいろな産地、種類の綿が使用され、時には綿以外の繊維が使用されることもあります。

一概にタオルといっても生産方法、材料などが違う為、いろいろな物を調べて自分の使用用途などに適したタオル選びが大事だと言えるでしょう。

タオルショップ・ジェイピーではオリジナルプリントタオル以外にも、いろいろなタオルを取り扱っております。

一度タオルショップ・ジェイピーへご相談ください。