オリジナルタオルコラム

「タオルサイズ」と「種類」

【1】オリジナルタオルに使用できるタオルのサイズ

1-1サイズ別のタオルの呼び名

 タオルのサイズは下図のように1m×1.8mの大きな「ベンチタオル」から20㎝×20cmのミニハンカチまで様々な大きさがありますので、使用する状況に合わせて適当なサイズを選ぶことができます。

1-2オリジナルタオルに使用できる代表的なタオルサイズと使用例

①マフラータオル:20㎝×110㎝  

スポーツシーンでの応援やコンサートなどでの推し活用途としてよく使われるタオルです。

長さが110㎝と長いので名前や文字、ロゴなどをデザインしやすいサイズです。

②フェイスタオル:34㎝×85㎝ 

一般的なタオルサイズでデザインの幅が広がります。絵柄やロゴなどを組み合わせたデザインなども可能で①のマフラータオル同様に応援、推し活などの他、イベントの物販や配布用としても良く利用されます。

③スポーツタオル:40㎝×110

名前のとおりスポーツシーンで利用されるタオルです。サイズが大きいのでたくさん汗を拭きとりたい時などには重宝するタオルです。最近では小さい目のバスタオルとして利用する事も多いようです。

④バスタオル:60㎝×120㎝、70㎝×140

お風呂上りにふき取り用として利用されるサイズで大きさは様々です。バス用とありますが、使用法も色々で推し活で肩に掛けたり、インテリアとして使用したりできます。タオルサイズが大きいので、デザインのインパクト(表現力)は相当に上がります。

⑤大判バスタオル 90㎝×180

バスタオルよりさらに大きいサイズで風呂上りにも使用されますが、エステの敷パッドやケットとして使用されることが多いタオルです。お店様のロゴやネームを刺繍して製作されることが多いです。

⑥ベンチタオル:140㎝×220

バスケットボールなどの試合でベンチに敷いて利用される大きなタオルです。チーム名などをデザインして主に見せる為のタオルで、サイズが非常に大きいのでかなり目立ちます。

⑦ハンドタオル:34×34

フェイスタオルを半分にしたようなサイズで、大きめのバッグなら十分に収まります。お手拭きや、夏場の汗拭き用途には吸水力もあり程よいサイズです。刺繍などでワンポイントのデザインやロゴを入れて使用される事も多いです。

⑧タオルハンカチ:20㎝×20㎝、25㎝×25

タオル地のハンカチで、サイズが小さいのでポケットにもバッグにも収納できます。サイズが小さいので制作価格も安くできる利点がありますが、製作ロットが大きくなりがちな商品です。

シャーリングしたものに絵柄をデザインプリントしてお土産用や販促用としてよく利用されます。

⑨ その他

以上、いろいろなサイズの他にデザインに沿ってカットするカットタオルやタオルの表面と裏面がマジックテープのようにくっつくタオルなど、オリジナルで作成できるタオルは色々あります。

最近ではオリジナルデザインでサウナハットなどの縫製品もご注文頂くケースも多くなりました。

 

【2】タオル表面の組織と呼び名

①パイルタオル

一般的なタオルの表面はパイルと呼ばれるループ状の突起が集合したような織組織で構成されています。このパイルの上にデザインをプリントするとパイルが乱れた時にはデザインが乱れたり細い線や文字は見辛くなります。

②シャーリングタオル

パイルの先端をカットしてビロード調に刈り揃えた表面のタオルをシャーリングタオルと呼びます。表面が均一で非常に卯なめらかなのでプリントの仕上がりが非常に綺麗に出来上がります。

③片毛タオル

タオルの表面を平織りにして、裏面は通常のパイル織りで作られたタオル生地です。パイルの無い平地組織側にプリントをするのでデザインがハッキリと再現できます。また吸水性などのパイルタオルの特徴はそのままで扱い易いタオルです。

④朱子織タオル

片毛タオルによく似ていますが表面の平地部分が朱子織に織られており平地織りに比べて非常になめらかできれいな表面で柔らかいタオルです。プリントの発色がとても綺麗に仕上がります。

⑤ 木綿付きタオル

フェイスタオルのサイズ限定ですがタオルの両袖にパイルの無い平地織りの組織部分を配したタオルで、この平地部分に1~2色のプリントが出来るタオルで、昔から挨拶用や温泉旅館などで利用されている定番タオルです。

 

【3】代表的な名入れ、プリント方法

①顔料スクリーンプリント

スクリーンと呼ばれる製版(型)を使ったプリントタオルです。デザインの色毎に版を作り、その版を順番に機械に並べて、顔料インクを色別にタオルにプリントしていきます。デザインの色の数だけ製版する必要があり、版代にコストがかかりますが、大量に作る場合には1枚当りの価格が下がります。機械の長さにもよりますが、色数に制限があります。また、スクリーンを通してタオルにプリントされる顔料は比較的タオル生地に浸透するので、インクジェットプリントに比べても色合いは深く、発色に優れます。

顔料インクは水には溶けないので、バインダーと呼ばれる接着性の樹脂で顔料を混ぜて色糊としたものをスクリーンでプリントしますが、摩擦、湿摩擦には特に弱く洗濯などを繰り返すと色が少しづつ剥がれ落ちる欠点を有しています。反面、プリント後の処理が乾燥のみなので染料プリントのように洗いの工程が不要なので環境に優しいサステナブルな商品です。

②染料スクリーンプリント

①と同じくスクリーン(版)を使ったプリント方法ですが、顔料ではなく綿用の反応染料を用いてプリントされます。プリント方法や特徴は①と同じですが染料を使用しますので顔料インクに比べても一段と発色、堅牢度に優れた商品となります。染料インクは水溶性なのでタオル生地にデザインそのものが染まってプリントされますので、出来上がりの風合いも非常に柔らかく、色の深みや発色は非常に美しい商品となります。プリント後に染料を定着(反応)させる為に蒸し、洗いの工程が必要なので制作日数がかかる商品となります。

③インクジェットプリント

製版を必要としないプリント方法で近年急速に普及してきたプリント方法です。インクヘッドと呼ばれる装置からインクを微細量のインクを直接生地に吹き付ける方法で、データーからの情報を読み取ってダイレクトに生地上にプリントしていきます。スクリーンプリントと同じく、顔料インクと染料インクの2タイプのインクジェットプリントがあります。

製版の必要が無いので型代の負担が無く、少枚数からオリジナルタオルが制作できるのが利点です。

また、スクリーンプリントのようにデザインの色数制限が無いので写真のようなデザインやグラデーションを用いたデザインも再現できるのが特徴です。

CMYKのインクを電圧でコントロールして吹き付けて色彩を表現するプリント方法ですが、吹き付けられるインク量が多くないので、スクリーンプリントのように生地深く入りませんので出来上がりの色合いは浅めです。(インク量を多くすると滲んでしまってデザインの再現が出来なくなります。)

色数に制限がないので複雑なデザインや細かなデザインに非常に優れた商品です。

④昇華転写プリント

昇華インクを使ってプリントするタオルですが、昇華インクはポリエステルを染めるときに使用する染料で綿には染める事が出来ません。ですので、昇華プリント専用のタオル生地を使用します。弊社では表面をポリエステルのマイクロファイバー、裏面を綿パイルとした専用のタオルを各サイズ取り揃えています。

インクジェットプリンターを使ってデータを専用の紙に出力し、その後プリントされた用紙に専用タオルのポリエステル部分を合わせて200℃の温度でプレスします。昇華インクの特徴なのですが、この時に熱を加えられたインクが紙からポリエステルの方へ移ることでプリントが完了します。また、製版の必要が無いので型代が不要で、比較的少ない枚数からでもオリジナルのタオルを作ることができます。

ポリエステルに染色されたデザインの発色は非常に綺麗で、また細やかな線なども再現できますので、人物の顔等は写真を見ているような仕上がりとなります。

タオル業界では比較的なじみの薄い商品ですが、最近ではイベントや推し活などでもよく利用されているタオルです。

⑤印刷プリント

タオルのプリント方法としては非常に馴染みのある商品で、タオルの片袖(両袖)の小さいスクリーン型を使って1色のプリントをするタオルです。温泉旅館のタオルや、販促景品としてお配りするようなタオルとしてよく利用される商品です。関東方面では年末、年始に社名などをプリントした印刷タオルに熨斗を付けてお世話になったお客様にご挨拶する際の小さな手土産としても良く利用されております。比較的安価で製作できるので販促やあいさつ回りのおみやげタオルとして根強い人気のあるタオルです。

⑥捺染タオル

捺染機と呼ばれる凸版を利用して作られるタオルです。タオル生地の横糸に予めOLと呼ばれる薬剤を浸透させた生地を利用します。この生地にデザインされた凸版を使ってナフトール染料を押し当ててプリントします。凸版によって押し込まれたナフトール染料とOL薬剤が反応して初めてデザイン部分が色となります。以前は色数も多かったのですが、生産する会社が激減して現在ではデザインとして利用できる色は4色のみです。タオルのパイルの下に隠れてしまう横糸にデザインをプリントする事になるのでデザインそのものは掠れて、おぼろ調に見える事から「おぼろタオル」と呼ばれることもあります。

近年は減少してきていますが、温泉旅館などで良く利用されるタオルです。

⑦ジャガード織りタオル

予め染められた色糸を使って、デザインに応じて糸を上げ下げするジャガードと呼ばれる装置の付いた織機で織られるタオルです。タオルのパイルの色糸を表と裏とに交互に織り出す事でタオルの表面の文字やロゴなどのデザインを表現していきます。裏面と表面で2色の色配色が逆になるのが特徴です。デザインが織りあげられたタオルはプリントとは一味違った高級感のある出来上がりです。糸を染めてから織り上げるので制作の納期は長くかかります。また糸染の生産ロットがあるので比較的大量の注文ロットが必要となる商品です。

⑧防染タオル

「防染」の文字の通り、デザイン部分が染まるのを防ぎ、デザイン以外の部位を染めて仕上げる名入れタオルで、プリントなどとは違って裏面が白くないカラータオルです。デザインから型を作成し、その型を使って防染剤(染料に染まらない糊剤)でデザイン柄を白いタオルにマスキング処理します。その後、そのタオルを浸漬染色し蒸し処理をしてから洗うとマスキングされたデザイン部分の糊剤も落ちてデザイン部分だけが白く浮き出るようなタオルです。このマスキング糊剤をタオルの表裏に貫通させるために手捺染での作業になります。またマスキング剤に熱を加えるとタオルが脆化するので乾燥は天日乾燥となります。この手捺染、天日乾燥により防染特有の手仕上感が醸し出されます。スクリーンやインクジェットでは出せない味わいのあるオリジナルタオルになります。お祭りやノベルティとしても根強い人気のある商品ですが、近年では手捺染の職人が減少し泉州地区で防染タオルを作っているのは現在では弊社だけとなっております。弊社では現在、趣のあるタオルを絶やさないよう手捺染の内製化に取り組んでいます。

 

【4】用途別のおすすめのタオルサイズ

①再販売(物販)用のおすすめタオルとサイズ

再販用なので、お金を出して買っていただくお客様のチェックもおのずと厳しくなります。なので、販売用のオリジナルタオルを作る場合には価格に見合う品質、出来栄えが良いものをお勧めします。プリント方法としては染料プリントや昇華転写プリントがおすすめとなります。また販売時の利益も重要な要素となりますので顔料プリントなども良いかもしれません。但し顔料プリントの場合は濃色など色落ちの懸念がありますので制作会社によく相談してください。サイズではフェイスタオルやマフラータオルのご注文が多いです。

②『販促用』のおすすめタオルとサイズ

販促用に利用する場合にはコストが優先されることが多くなります、なので大量に安く作れる商品が好まれる傾向となります。この場合、印刷タオルやプリントタオルがおすすめです。製版の必要がありますが数量を多くすれば1枚当りの価格はかなり下がってきます。販促に利用されるサイズではフェイスタオルが断然多いです。ポリ入れ加工をして熨斗に企業名を印刷すればPR効果も大きく期待できます。

また、価格を抑えるのでしたらミニハンカチやオシボリサイズにプリントするのも一考です。

③『イベント』等でおすすめタオルとサイズ

イベントにもよりますがスポーツ大会などのイベントではマフラータオルやフェイスタオル、スポーツタオルなどがおすすめです。マフラータオルは応援用として、フェイスタオル、スポーツタオルは参加者への贈呈用として使われたりするようです。イベントの名称や開催日時、キャッチコピーなどのデザインが多く、シャープに表現できる染料や顔料のプリント加工で仕上げる事が多いです。

また、コンサートなどのイベントでは出来栄えが良いものが好まれる傾向があります。写真のようなデザインや色数の多いデザインなどをプリントできる昇華転写プリントやインクジェットプリントがおすすめとなります。

④『推し活』におすすめのタオルとサイズ

自分の好きなアイドルやキャラクターを応援するのに作るタオルは色彩鮮やかで出来栄えの良いタオルが良いでしょう。昇華転写プリントは写真を見ているような仕上がりになりますのでおすすめです。バスタオルぐらいのサイズで大きく目立つのも良いと思います。昇華転写プリントやインクジェットプリントは1枚からでも製作が出来ますので是非ご検討下さい。

⑤『クラスタオル』のおすすめタオルとサイズ

オリジナルデザインのタオルを気の合う仲間で持つのはとても楽しいです。デザインや枚数、予算でタオルを選ぶのが良いと思います。防染タオル等はあまり見かけない商品ですが、染め抜きされたデザインは粋な趣きがあって結構目立つタオルになります。デザインの色数が複数ならプリントタオルも良いでしょう。大きさはやはりフェイスタオル、あるいはマフラータオルが良いと思います。

ここまで、主観とこれまで作成させて頂いた実績をもとにお話ししましたが、オリジナルタオルを作る動機や使い方は色々です。迷ったらまずお問合せ下さい。経験豊富なスタッフが親身になって対応させていただきます。

 

【5】オリジナルタオルの製作事例とその背景、特徴

① 下記要件をすべて満たす製作実績の中から3点ほどを選別紹介

   ・オリジナルタオルを作るきっかけのコメント(手書きの物がベスト)

   ・出来上がりの評価

   ・デザイン画と実際の出来上がり画像

 

【6】 まとめ

オリジナルタオルを作る際に大切な要素は以下の3点です。

①どのようなシチュエーションで使用するのか

オリジナルタオルをどのような場面で使用するのか、どのような状況で使用するのかは非常に重要な要素です。人に差し上げるのか、買っていただくのか、あるいは皆でお揃いのタオルを使いたいのか等々でおすすめのプリント方法やサイズが違ってきます。カッコよく見せたいのか、記念にしたいのか、などオリジナルタオルを作る際にはこのあたりをしっかりと考えてプリント方法とサイズを選ぶと良いでしょう。

②予算はどのくらい出せるのか

オリジナルタオルを作るには予算も重要です。プリント方法やタオルサイズ、タオルの種類によっても価格は大きく違ってきますので、迷ったら遠慮せずに問い合わせるのが良いでしょう。

③何時迄に必要なのか

プリント方法によって納期は違います。最速で当日出せる商品もあれば製作に50日程度かかるタオルも有ります。また、時期によっては受注が集中して更に日数を要するケースもあります。イベントなどの開催に間に合わないと意味が無いので、オリジナルタオルを制作する際には出来上がりまでの納期を入念に打ち合わせするようにましょう。

 

『タオルショップ・ジェイピー』は1927年にタオル工場として創業した株式会社フタバのWEB事業部の屋号です。弊社は創業以来オリジナルタオル一筋に携わってきたタオル専業メーカーです。オリジナルタオルの染色やプリント加工の設備も自社工場内に設置しております。タオルの織りから染色、プリントまで、オリジナルタオルを作る際の知識と経験は何処にも負けない自負があります。オリジナルタオルを作成する際には是非ともタオルショップジェイピーにお問合せ下さい。お客様のお話をよくお伺いして納得のいく商品つくりのお手伝いをさせて頂きます。

長々と記載しましたコラムを最後までご拝読頂きましてありがとうございました。