オリジナルタオルコラム

タオル製品の染色について

皆さんがお使いになるタオルですが、白いタオル、カラータオル、プリントタオル等々色々なバリエーションがあります。ここではカラータオルの染色について詳しく解説してみたいと思います。

綿の実がタオル生地になるまで

まず、タオルに使う糸は綿が主体となりますが綿の実を摘んで、不純物を取り除いてから繊維を櫛で梳いて揃えた繊維に更に撚りをかけて糸に仕上げます。ここまでは紡績と呼ばれる仕事になります。この糸を織機で織りあげてループパイルの織物にするとタオルになるのですが、織りあがったままのタオルは全く吸水しないゴワゴワな品物です。

タオル生地が製品となるまで

綿には綿蝋と呼ばれる油脂成分やネップと言われる綿の実に付いている額部分の破片、その他不純物等がたくさん含まれています、また、織機で織る際には糸に糊付けしたりもしますので、ここから先は染工場での加工仕事になります。染工場ではまず初めに、精練と呼ばれるアルカリ処理をして綿糸の油分を完全に除去します。これが上手に出来れば吸水出来るタオルに変化しますが不純物や色素はそのままです。この後に漂白剤を用いて綿糸の色素、不純物を分解、除去して白いタオル生地に仕上げます。この白くなったタオル生地に色を付けてカラータオルにすることになります。この後、裁断、縫製の工程を経てタオルになります。

 

染色(カラータオル)のお話

綿のタオルを染める主な染料は次の4種類です。

『直接染料』

比較的簡単で手軽に染める事が出来ますが、色の鮮明さや洗濯での色落ち、耐光堅牢度などが弱い染色方法です。蛍光増白染料などもこの染料の一種です。

『反応染料』

低中温でアルカリ剤を介して染色する染料で、色が鮮明で洗濯や耐光等の堅牢度も比較的強いので染色工場では良く使用される染料です。市販されている殆どのカラータオルはこの染料で染めた製品になります。

『スレン染料』

アルカリの条件下で還元・酸化させて染色する染料で、色の鮮明さはやや劣りますが洗濯、耐光の堅牢度は非常に強いです。繰り返し頻繁に洗濯されるような業務用タオルなどによく使われます。

『ナフトール染料』

ナフトールという下漬け剤を繊維に付着した後、顕色剤(ジアゾ化合物)を用いて発色させる染料です。現在では捺染タオルに使用される程度です。

染工場での染色

弊社の染工場では大阪・泉州地区のタオル工場各社で織りあがったタオル生地を日産で812万枚(フェイスタオル換算)のタオルを漂白、染色しています。このうちカラーに仕上げるタオルは3040%ぐらいです。弊社の染色は主に反応染料、スレン染料での染色になります。オーバーマイヤーと称される装置を使ってバッチ式(決められたロット数毎に作業する)で染色しています。水溶性の反応染料をタオル繊維内部まで十分浸食させてから染色浴の温度をゆっくりと昇温していきます。と同時にアルカリ剤(炭酸ナトリューム)や芒硝(硫酸ナトリューム)を適時投入して染料と繊維セルロースを化学結合させていきます。この炭酸、硫酸と聞くと怖いイメージがありますがどちらも食品添加物として使用されている薬剤なのです。

反応染料にもいろいろなタイプがあって比較的低温で染まる染料(色)や高温で染まる染料(色)があります。染工場では所定の色を染めるのに2~4種類の反応染料をブレンドして色を作ります。このブレンドが上手くできないと所定の色に染まらないし、ブレンドする染料の温度条件を合わせるのも難しい作業です。0.001gの差が仕上がりに影響する色も有ります。「グレー」、「ベージュ」などの色は非常に色合わせが難しい色になります。

タオルショップJPではオリジナルタオルを販売しておりますが、市場にない色のタオルやロゴに合わせた色のタオルが必要な場合にはお問合せ頂けましたらご相談させていただきますのでご遠慮なくお問合せ下さい。タオル知識の豊富な担当者が最後まで責任をもって担当させていただきます。オリジナルのタオルを作りたい時は是非タオルショップジェイピー」へご相談ください。