オリジナルタオルコラム

染料プリントの色かぶり現象について

オリジナルタオルを作成する際に、お客様の思い描くデザインを白いタオルにプリントする方法が主流となります。今回のコラムでは染料プリントの色かぶりについて説明したいと思います。

水彩絵の具を使って青色と黄色を混ぜると緑色になります。あるいは青色と赤色を混ぜると紫色になります。この様に色と色が混ざって出来上がってしまう現象を色かぶりと言います。

オリジナルタオルのプリントをする場合、一般的にはデザインの色毎に製版された型を使って白いタオルの決まった位置に決まった色を配して仕上げていく事になります。例えば黄色い四角の柄部分と青い三角の柄部分が接しているようなデザインをプリントで仕上げようとするとその重なり合った部分がお互いの色が混ざり合って本来必要ない緑色になってしまいます。

プリントしようとする白タオルには吸水性がありますので、その色別の型を使って水溶性染料でプリントされた瞬間から柄の輪郭部分で滲みだす現象が起こります。乾いたタオルに水滴が落ちると濡れた部分が丸く広がるのと同じ現象です。

この現象を最小限に抑えるために糊剤を併用して滲みにくいような染料液に仕上げます。また、ある程度の滲みを予測して型を製版する際に色が隣接する部位を1/10mm単位で縮小したりします。この作業は非常に難しく職人的な作業になります。それでも生地の厚みや品質、あるいはプリントする際の条件等で滲むことがあります。また顔料でプリントする場合は、顔料が水溶性ではないので染料のような被り現象はかなり少なくなります。

先ほど紹介した物は薄色と薄色の場合ですが、一方が黒色、他方が薄い水色のようなデザインでは滲んだ部分は黒く仕上がることになりますので黒い部分は変形したような四角のデザインになってしまいます。これは水色と黒色が混ざっても黒色になるからです。

例えば同じ型を使用して同じデザインの色だけを替えて複数のオリジナルタオルを作る場合は使用する色によってはこのような現象によって細い線が消えてしまったりする場合もありますので特に注意が必要となります。

非常に難しいお話になりましたがタオルショップジェイピーでは製作実績と経験豊富なスタッフがお客様の要望をしっかりとお伺いして、そのデザインを見て、最適で的確なご提案をさせて頂きます。オリジナルタオルでお悩みでしたら遠慮なくお問い合わせください。